エックス線を透過する高性能樹脂製の開創器。奥は従来のステンレス製

 眼鏡枠企画製造販売のシャルマン(本社福井県鯖江市川去町、宮地正雄社長)は29日、繊維、化学品商社・樹脂成形品製造販売の八木熊(本社福井市照手2丁目、八木信二郎社長)と共同で、エックス線を透過する高性能樹脂で作った手術器具を開発したと発表した。器具は開創器と呼ばれ、手術で切り開いた皮膚を広げておくために使用。エックス線を透過するので、エックス線撮影装置を使いながら円滑に手術することが可能となる。

 両社によると近年、手術台とエックス線撮影装置を組み合わせて高度な医療を実現する「ハイブリッド手術室」が広まってきている。ただ従来の金属製の開創器はエックス線を透過せず、撮影時に写り込んでしまうため、取り外す手間がかかっていた。

 そこで素材にはエックス線を透過し、さらに耐薬品性や高温での滅菌ができる耐熱性、金属アレルギーを起こさない安全性などを満たすために「PEEK(ピーク)樹脂」という高性能樹脂を使用。カーボン繊維を含有させて強度も向上させた。

 持つ部分と先端の爪部分はセパレート式になっており、爪部分を切開部などに応じて変えることができる。価格は15万円程度となる見込み。12月1日から医療機器販売会社を通じ、心臓血管外科と整形外科を対象に発売する。シャルマンの堀川馨会長は「ほかの診療科への拡大や海外での販売も目指したい」と話している。

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