若狭湾沿岸の底引き網で二十七日夜から二十八日未明にかけて、高級魚として知られるノドグロ(別名アカムツ)が、通常の約二十倍に当たる約一・二トンも水揚げされた。贈答シーズン真っただ中とあって、突然の豊漁に地元の漁師からは驚きと喜びの声が上がった。

 ノドグロは、水深百メートル以上の海底に生息する。秋から冬が旬の高級魚で、口の中が黒いことからこう呼ばれる。軟らかく淡い紅色の身は煮付け、塩焼き、刺し身、一夜干しと味わいはさまざま。小浜漁港の例年の水揚げ量は多くても一日五十キロ程度という。

 二十七日午後七時ごろから二十八日午前二時ごろにかけて、沖合四十—六十キロの漁場で漁をしていた底引き網漁船十二隻が次々と帰港した。水揚げされたノドグロの重さは二百グラムから型の良い一・四キロまで。一般に大きいほど味が良いとされ、二十八日早朝に行われた県漁連小浜支所の競りでは豊漁にもかかわらず、浜値で一キロ千三百—四千円の高値が付き、関東、関西方面へ出荷された。

 大漁の理由は分かっておらず、古参の漁師たちは「ここ三十—四十年で、これほどの大漁は見たことがない」と話していた。

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