20日に告示された勝山市長選は、現職の山岸正裕氏(71)=福井県勝山市元町3丁目=と前市議の松村治門氏(48)=福井県勝山市北郷町坂東島=が立候補し12年ぶりの選挙戦がスタートした。政策を訴える様子からは、なかなか見ることができない候補者の普段の姿。市のリーダーとなる人がどんな人なのか、人柄や趣味を紹介する。

 ■山岸正裕氏(71) スキー愛好 足腰鍛え

 根っからの勝山好きでアウトドア派。1シーズンに10回は行くというスキーの話題になると話が尽きない。休日の早朝に一番乗りし「だれもいないコースを飛ばすのが楽しい」と笑う。178センチの身長を生かした滑走は「普通の人にはついてこれない」ほどの速さ。鍛えられた足腰が若さの秘訣(ひけつ)で、スキーのために週2〜3回のスクワットを欠かさない。

 絵画への造詣も深い。結婚した職員にスケッチをプレゼントしていたことも。ただ次第に公務が忙しくなり、現在は写真が趣味という。

 政治家を目指すきっかけは、勝山への強い思いだ。東京の大学から帰郷し、周囲からは「なぜ東京で職を見つけず帰ってきたのか」と言われた。悔しく「誇りに思えるまちにしたい」との思いを強くした。

 40代のころにはPTA連合会長など公的な役職に就くことが多くなり、「リードする立場になりたい」と政治の世界に飛び込んだ。

 市長に就き4期16年。「市民の声に耳を傾けることと健康」を心掛けてきた。

 自身の健康にはことさら気をつかっている。その原動力は、家から持参する愛妻弁当。この16年間ずっと食べ続け「妻の弁当は健康の秘訣」と家族への感謝を忘れない。

 座右の銘は極めて誠実なことを示す「至誠」。


 ■松村治門氏(48) 哲学書読み考え整理

 「クマと間違えて撃たれそうになったことがある」という身長192センチの偉丈夫。だが「政治家としてその時代で一番良い事をして、自分は『踏み台』になって次の世代へ渡したい」。腰を折って、支援者に目線を合わせて握手を交わす。

 趣味は読書。物を考える時、頭の中をリセットしたい時、ルソーやアリストテレスといった哲学書をひもとく。

 考えが煮詰まると、小高い山へ。夜の街の明かりを見渡し「あの一軒一軒の中に家庭があって、生活がある。そういうものを守るために、俺は頑張らなあかんのやなぁ」。決意を新たにする。

 20代後半まで東京にいたが、「長男だから」と勝山に戻った。古里の衰退ぶりを目の当たりにし「このままではいけない」と感じたことが政治を志したきっかけだ。妻は反対するかと思ったが「勝山のためになるなら賛成します」。力強く背中を押してくれた。

 2003年、35歳で市議に初当選。以来、積極的にさまざまな提言、提案をしてきたが「なかなかこういうものはうまくいかない」。議員の立場でできる仕事に限界を感じていたこともあり、今回市長に立候補した。

 「自分の子どもに将来、人口が半減すると分かっていてなぜ手を打たなかったのかと言わせたくない」。3児の父の“勝山再生”への思いは切実だ。

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