本県漁業の主要魚種であるブリの回遊生態を解明するため、県水産試験場などが二十日、美浜町日向の沖合で追跡用のタグを取り付けたブリの放流を行った。昨年度終了した二歳魚以上を対象にした調査を補完するもので、若齢魚(ゼロ—一歳)が対象。本県での若齢魚の放流は初めてとなる。県水試では捕獲した場合の情報提供を呼び掛けている。

 同調査は人気の高いブリの回遊経路を調べることで有効な資源管理などを図ろうと、二○○一年から福井、石川、富山の三県合同で進めてきた。本年度は新たに農水省管轄の研究機関「日本海区水産研究所」(新潟県)と産卵場所である東シナ海に近い鹿児島県も参加。これまでよりも小型のタグを開発し、体長四十センチ弱の若齢魚の調査が可能になった。

 すでに本年度は、この小型タグを付けたブリを石川、秋田、新潟の順に放流しており、本県は四番目。四県の職員や地元漁協の組合員が日向漁港に集まり、放流場所などを示す「ダートタグ」や、回遊行動を把握するための「アーカイバルタグ」を取り付けた。計八十二匹を地元漁協の漁船で北方約十キロの沖合に運び、放流した。

 今後は捕獲した漁業者や釣り人からの情報提供を元に、同試験場の職員らがタグなどの回収を行う。その後、二○○九年三月までに調査結果をまとめる。

 本県におけるブリの漁獲量(定置網)は年間約千二百トンで、定置網漁獲量全体の約二割を占めている。

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