【ワシントン共同=武井徹】米大統領選は8日投開票され、主要メディアは共和党候補の実業家ドナルド・トランプ氏(70)が民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官(69)を大接戦の末に退け、当選を確実にしたと報じた。共和党は8年ぶりに政権を奪還。選挙で選ばれる公職に就いたことがない大統領は、1953〜61年のドワイト・アイゼンハワー氏以来となる。

 トランプ氏は9日未明(日本時間同日午後)、ニューヨーク市で勝利宣言し「私は全ての国民の大統領になる」と述べ、国民融和を呼び掛けた。トランプ氏は各州などに割り当てられた計538人の選挙人の過半数270人以上を獲得し、勝利を決めた。クリントン氏は9日、トランプ氏に電話をし、大統領選の敗北を認めた。

 トランプ氏は来年1月20日に第45代大統領の就任式に臨む。任期は4年。副大統領にはインディアナ州のマイク・ペンス知事(57)が就任する。

 トランプ氏は日本などの同盟国に米軍駐留経費の負担増を求めるとしており、日米関係は新たな局面を迎える。

 「米国第一」を掲げたトランプ氏は、過激な主張や女性蔑視発言などで党内に深い亀裂を残し、支持率の低迷に苦しんだ。しかし既存の政治が米国の衰退を招いたと感じる有権者の間で着実に支持を広げ、最終盤で逆転した。

 初の女性米大統領を目指したクリントン氏は選挙戦を優位に進めたが、政治の刷新を求める声の高まりや、国務長官時代に公務で私用メールを使った問題などが響いて支持を落とした。

 トランプ氏は党派や人種間の分断が深まる米国のかじ取りを担う。過激派組織「イスラム国」(IS)掃討など外交課題は山積している。

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