太平洋側の大規模災害時に北陸の5港が代替輸送するための基本行動計画を議論した専門部会=7日、福井県敦賀市福祉総合センター

 南海トラフ巨大地震などで太平洋側港湾が被災した際の物流機能を維持するため、国土交通省北陸地方整備局などは7日、北陸の港湾5港で代替輸送を円滑に行うための基本行動計画をまとめた。敦賀港(福井県敦賀市)は名古屋、大阪、神戸の各港が扱う貨物を想定し、港まで陸送するモデルルートを設定。今後、太平洋側の荷主企業に冊子などで周知し、港の利用を呼び掛ける。

 北陸地方整備局と北陸信越運輸局、物流や港湾関係者ら産学官でつくる「北陸地域国際物流戦略チーム」の専門部会が同日、敦賀市福祉総合センターで開かれ、会合の中で示した。

 2011年の東日本大震災では津波と地震で太平洋側港湾が被災し、物流網が打撃を受けた。このため北陸港湾の広域的なバックアップを検討しようと、12年10月に専門部会を設置。首都、中京、関西圏の港湾が首都直下地震や南海トラフ巨大地震で被災した場合の敦賀、金沢、伏木富山、直江津、新潟5港の代替輸送体制を議論してきた。

 代替輸送はコンテナ貨物を想定し、港までのモデルルートは災害時に交通規制がかかる高速道路を除外して国道などの一般道を使う。

 敦賀港は名古屋港が被災した場合、貨物が多い愛知県豊田市周辺の貨物を想定し、陸送距離は173キロ、所要時間は4時間29分。神戸港の代替としては兵庫県播磨地方からの輸送を想定し距離242キロ、所要6時間55分。大阪港の代替は大阪市周辺の貨物で、距離157・5キロ、所要4時間12分とした。

 専門部会の会合では「高速道を使わない前提だが、時間短縮を考えないと北陸の港の魅力を出し切れない」「南海トラフ地震の場合、太平洋側港湾が取り扱う荷物の数%しか北陸で受け入れられず、各港の容量を増やす考え方も必要」などの意見が出た。

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