作業場で次々と作られる水ようかん=7日、福井市の「えがわ」

 寒さが増すとこたつに入り食べたくなる、福井の冬の味覚「水ようかん」。福井県内各地の菓子店で製造が始まっている。砂糖や小豆あんの甘い香りが立ちこめる作業場には、鏡のようにつややかな水ようかんがズラリと並んでいる。

 創業79年となる菓子製造販売の「えがわ」(福井市)では、10月下旬から製造が始まった。大釜で水と寒天を沸騰させ、小豆あんとざらめ糖、黒砂糖を加えて約1時間煮詰める。扇風機の前でかき混ぜ45度まで冷まし、容器に流し込んで完成させる。

 江川正典社長によると「雪の日など寒いときほどよく売れる」という。ピークの年末年始には約40人で1日1万箱以上を作る。製造は3月末まで続く。

 福井ではずっと冬の味覚として愛されてきた水ようかんは、一般的には夏の冷菓。俳句でも夏の季語。福井ではなぜ冬に食べるのか—。古老を訪ねたり文献を探したが、確かなことは分からなかった。昔、丁稚さんが正月の里帰り時に食べた「丁稚ようかん」をルーツとするなど、諸説があるとされる。

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