2016年度の福井県内病院別内定者数

 2017年度から医師になる学生らが臨床研修を受ける医療機関を決める16年度の「マッチング」で、福井県内7病院に研修医計66人が内定し、15年度の50人から大幅に増えた。マッチングが導入された03年度以降で2番目に多く、15年度からの増加率は全国3位の32・0%となった。募集定員計91人に対する充足率は72・5%だった。

 医師国家試験合格後に2年間義務付けられている臨床研修は、将来専門とする分野にかかわらず、基本的な診療能力を身につけることが目的で04年度に導入された。臨床研修の修了後、専門医の資格を取るための研修(後期研修)もある。

 医師臨床研修マッチング協議会などによると、県内7病院で臨床研修医の内定者が最も多いのは福井大医学部附属病院の34人で、同大出身者が32人を占める。福井県立病院(内定者10人)と福井県済生会病院(同8人)は充足率が100%だった。15年度に内定者がなかった杉田玄白記念公立小浜病院が2人、福井総合病院は1人を確保した。

 県内のマッチング内定者数は、09年度に過去最多の73人となって以降、40〜50人台が目立った。15年度の充足率は54・9%で全国40位と低迷した。16年度の大幅増について県地域医療課は、3大都市圏での合同説明会や先輩研修医による医学生向けの情報発信の強化、救命救急や総合診療の分野で全国的に知名度の高い県内医師による出張講義など研修環境の充実などの相乗効果とみている。

 同課によると、県内医療機関から例年70人前後の医師派遣の要望があるが、県を通じて派遣できるのは35人前後にとどまっている。近年は県内で臨床研修を受けた医師の7割が修了後も県内にとどまっており、研修医の確保が医師不足解消に向けた課題の一つになっている。

 姫川祐一課長は「専門医を目指す後期研修の充実を図るとともに、医学生や研修医と県内のさまざまな医療関係者が直接情報交換できる場を増やしていく。医師としてのキャリアアップやライフプランに結びつく福井の特徴をアピールし、医師の定着につなげたい」と話している。

 ■研修医マッチング 医師免許を取った学生らが臨床研修を受ける医療機関を決めるため、学生らと医療機関双方の希望を踏まえ、コンピューターで組み合わせる仕組み。2004年度に現在の医師臨床研修制度が導入され、2年間の臨床研修が義務付けられたのに伴い、03年度に始まった。学生は研修を受けたい医療機関のプログラムに第1希望から順位を付けて登録する。

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