福井県議会防衛議連の議員が作成した報告書の写し。視察内容の記載は数行にとどまっていた

 福井県議会の議員連盟などが2017年度に政務活動費を使って実施した県外や海外の団体視察・要請で、議員が提出した報告書は同じものが多かったことが福井新聞の調べで分かった。ひな型のA4判の紙に視察内容を数行だけ箇条書きしていたケースもあった。学識者らは「個人視察、団体視察を問わず、有権者に説明責任を果たせる報告書を一人一人作成すべきだ」と批判している。

 県議会マニュアルでは、県外や海外調査、県外の要請陳情の場合、報告書を事務局に提出する必要がある。ただ様式は議員に任せられている。

 砂防事業促進議連の有志は17年11月、栃木県日光市を視察した。大半が視察先との質疑応答をまとめた同じ報告書を提出し、個別の感想は盛り込まなかった。代表理事の山岸猛夫議員(県会自民党)は「それぞれ手分けして作成した文書を一つにまとめた。使い回しではない」とする。

 観光振興議連の有志も、6月の上海視察と11月の香港視察で同じ報告書を提出していた。砂防事業促進議連と異なり、一人一人の所感が添えられていたが、島田欽一議員(県会自民党)の「欽」の漢字が「欣」になっていた。会長の仲倉典克議員(同)は「事務局役の議員がみんなの所感をもらい、パソコンで打ち直した。漢字の変換ミス」と説明した。島田議員は「しっかり確認していなかった。申し訳ない」と釈明した。

 要請活動の報告書も同様だった。高規格道路建設促進議連の有志は7月、大阪府大阪市の近畿地方整備局へ要望活動を実施。メンバーの発言と整備局の返答をまとめた同じ報告書を提出した。会長の松井拓夫議員(県会自民党)ら一部は、所感を付け加えていた。メンバーの一人は「視察は各議員の所感が必要だと思うが、要望活動はひな型の報告書1枚で済ませていることが多い」とし、今回のケースは丁寧と主張した。

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