関西電力美浜原発3号機の審査を始めた県原子力安全専門委員会=2日、福井県庁

 福井県原子力安全専門委員会は2日、福井県庁で会合を開き、原子力規制委員会が原子炉設置変更許可、工事計画認可を出した関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)について審査を始めた。地震対策のため国内初採用となる使用済み燃料保管容器の構造に議論が集中。中川英之委員長は会合後、記者団に「説明を受けた限りでは、設置変更許可、工事計画認可には特に問題はないと思う」との見解を示した。

 ただ、実際の工事は2020年3月まで実施されることから「どのように完成するか、きちんと見ていかなければならない」と強調。他のプラント同様、現地視察で安全性を確認する方針を示した。

 新しい使用済み燃料保管容器は「フリースタンディング(自立式)ラック」と呼ばれ、燃料プール内に固定しない形で設置する。会合では委員から▽容器が滑って壁にぶつかったり転倒したりしないか▽容器が浮き上がってしまわないか▽取り換え工事中の安全性がどう担保されているか—などを懸念する意見が出た。原子力規制庁と関電は、「容器と壁の隙間は90センチ以上あり、地震で容器が動く距離は10センチほど」などとして、健全性は保てると回答。2011年の実証試験でも安全性を確認しているとした。

 この日はほかに、月内に審査に合格する見通しの運転延長申請の概要や、美浜原発以外の安全対策の実施状況などについても説明を受けた。関電の担当者は、高浜原発(福井県高浜町)に今後設置する緊急時対策所と免震事務棟を結ぶルートについて「これまでの委員会での指摘も踏まえ、直線的に結ぶ階段の設置を検討している」と述べた。

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