保田茂神戸大名誉教授(左)から、まきの入れ方を教わる子どもたち=30日、福井県越前市都辺町

 生き物を育む環境に優しい米作りを体験する「越前にコウノトリ呼び戻す田んぼファンクラブ」の収穫祭が30日、福井県越前市都辺町のしらやまいこい館で開かれた。かまど炊きの体験や食育の講演があり、参加者は米を中心とした食習慣の大切さや炊きたてご飯のおいしさを学んだ。

 クラブは、同市白山・坂口地区の住民らでつくる「水辺と生き物を守る農家と市民の会(水辺の会)」が主催し、福井新聞社が共催。地元の「コウノトリ呼び戻す農法部会」も協力している。今年は会員69人が、コウノトリの飼育ケージ近くの都辺町の田んぼで米作りに取り組んだ。

 収穫祭には39人が参加。水辺の会の恒本明勇会長が1家族ごとに、9月に収穫した米(大人5キロ、子ども3キロ)と参加証を贈った。

 かまど炊きの体験や講演は、有機農業の研究などで知られる保田茂神戸大名誉教授を招き「ごはん塾」として開いた。かまど炊きでは、子どもたちがまき割りや米の計量、火入れに挑戦。炊き上がったご飯は、参加者全員でみそ汁、漬物と一緒に味わった。

 講演では、保田名誉教授が頻繁に除菌を行う現代の生活で、子どもたちの体は弱くなっていると指摘。米中心の食生活の大切さを訴えるとともに「小さい頃からいろいろな菌に触れさせるべきだ。米や野菜を洗わせるなど、子どもに台所で手伝いをさせて」と呼び掛けた。

 今年初めて小学1、3年生の娘2人と参加した鶴谷恵実さん(福井市)は、1年を振り返り「作業の日以外にも、田んぼやスイカ畑に行って作物の成長を確かめたり、虫を捕まえたりした。泥や生き物の感触、田んぼが命を育てていることなど、私自身も多くを学べた」と話していた。

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