津村節子さん

 政府は28日、2016年度の文化勲章を、ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった細胞生物学の大隅良典氏(71)、絵画・彫刻の草間弥生氏(87)、小説の平岩弓枝氏(84)ら6人に贈ることを決めた。文化功労者には福井市出身で小説の津村節子氏(88)=東京都、俳優・歌手・国際交流の杉良太郎氏(72)、スポーツの小野喬氏(85)ら15人を選んだ。

 津村氏は、北陸の風土に生きる人間や、悲しみや苦しみに耐える女性を描いた作品などを発表。1965年「玩具」で芥川賞、98年「智恵子飛ぶ」で芸術選奨文部大臣賞を受けた。03年には長年にわたる作家としての業績で恩賜賞・日本芸術院賞。11年「異郷」で川端康成文学賞、「紅梅」で菊池寛賞と受賞を重ねた。日本女流文学者会会長など関係団体の要職を歴任。福井県ふるさと文学館の特別館長や「風花随筆文学賞」の選考委員長を務めるなど、文学界の振興に尽力している。

 文化勲章はほかに、日本近世文学の中野三敏(80)、集団遺伝学の太田朋子(83)、作曲の船村徹(84)の3氏で、女性3人が文化勲章を同時に受章するのは過去最多。太田氏は自然科学分野で女性として初めての受章となる。

 文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は4日に東京都内のホテルで開かれる。

 文化功労者はほかに、民俗学の小松和彦(69)、経済学の岩井克人(69)、短歌の岡井隆(88)、書(漢字)の尾崎邑鵬(92)、書(仮名)の小山やす子(92)、植物分子生物学の篠崎一雄(67)、地域研究・国際交流の白石隆(66)、指揮の田中信昭(88)、美術評論・文化振興の辻惟雄(84)、情報科学・学術振興の西尾章治郎(65)、物性物理学の福山秀敏(74)、音声工学の古井貞熙(71)の各氏。

  ×  ×  ×

 福井新聞では2010年9月から同11月まで、計12回津村さんからの聞き書きで「回想わが道」シリーズに連載。2011年にはこの連載を「津村節子 私の歩んだ道」として電子書籍化した。この電子書籍には津村さんが仁愛女子短大付属図書館津村節子文学室に寄託した写真60点も収録合わせて収録している。大手電子書店から配信されている。

関連記事
あわせて読みたい