福井県敦賀市の敦賀港みなと観光交流促進協議会は二十八日、敦賀市きらめきみなと館で「欧亜の架け橋 敦賀」と題し、シンポジウムを開催した。ユダヤ人難民の受け入れなどでかかわりの深いポーランドからもゲストを招き、国際港として発展してきた敦賀港の歴史をあらためて振り返った。

 ワルシャワ大教授のエヴァ・ルトコフスカ氏や敦賀短大地域総合研究所長の多仁照廣氏、日本海地誌調査研究会会長の井上脩氏らをパネリストにディスカッションを行った。ワルシャワ日本大使館調査員の桜井佳乃氏がコーディネーター役を務めた。

 今回は敦賀港が一九二○年にポーランド孤児、四十年にポーランド系ユダヤ人難民の上陸地となったことに着目し、意見を交わした。多仁氏は「敦賀港は物資だけでなく、心の交流も盛んだった。この歴史的事実をもう一度見直して、まちづくりにつなげていかないといけない」と訴えた。また、多摩大の望月照彦教授も「民族、宗教を越えて助け合った歴史を生かし、『物語都市』として世界に発信していくべき」と提言。「両国の子供たちが交流できるような取り組みを」「敦賀での足跡を明らかにしていくことが重要」などと意見を交わした。

 また、ルトコフスカ教授は「これを機に、あらためて敦賀との関係についても研究を行い、新たな史料を探していきたい」と意欲を示していた。

 同シンポジウムは、国が行う「みなと観光交流促進プロジェクト」のモデル港に選ばれたことを受けて実施。今後、来場者へのアンケート調査結果などを踏まえ、来年度以降の具体的な観光振興策を協議していく。