小中学校再編計画案についてさまざまな意見や質問が出された住民説明会=23日、福井県大野市の結とぴあ

 大野市教委による小中学校再編計画案の住民説明会が、当初予定された全10回を終了した。計画案への理解を求める市教委に対し、参加者からは住民の触れ合いの場がなくなることや通学面を不安視する声が上がった。「もっと慎重に検討を」との意見が多く、質疑応答は平行線をたどった。

 説明会は6日の乾側小を皮切りに23日の結とぴあまで各地区で開かれ、延べ887人が参加した。

 質疑では、再編はある程度必要という立場の人も含め多くの人が来年1月に計画を決定する市教委の方針に反発。「進め方が急すぎる」「再検討を」と求めた。23日の説明会でも「答えになっていない」と怒号が飛ぶなど理解には遠い状況で、松田公二教育長も「今後まだまだ説明させていただかないといけない」と話した。

 参加者の多くは、子どもたちと地域の関わりが薄れることを懸念。「地域の文化をどう継承するのか」「人口減に拍車がかかるのでは」との声が上がった。「教員の目が行き届きにくくなる」と、大規模校化の弊害を心配する声も目立った。

 スクールバスの運行形態が未定なことも不安視し「経路や時間のシミュレーションを示して」との要望が上がった。

 再編後に学校の教職員数が84人減るとの試算について「それだけの職場がなくなれば、市の人口減対策に逆行する」との指摘もあった。

 一方で、市街地周辺部で児童数の少ない小学校について「統合をもっと早められないのか」との声もあった。

 これらの意見に対し、市教委は「人格形成にはより多くの児童生徒が磨き合うことが大切」と強調し「学校の一番の目的は教育。地域文化の継承や催しにも対応する」と繰り返した。

 学校数や再編時期、校舎の新築といった計画案の主な内容については「市教委や総合教育会議で十分に議論してきた」と話し、今後も説明を続ける姿勢を示した。

 参加者は中高年者が目立ち、住民からは若者や子育て世代の関心を高め、もっと広く意見を聞く必要があるとの訴えも多い。市教委は各団体の要望を受け、小中学校や保育園・幼稚園の保護者を対象とした説明会を今後開く予定。

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