井関農機などが開いたセミナーで、トラクター運転技術を学ぶ農業女子=19日、福井市大和田町

 農林水産省「農業女子プロジェクト」に参画する井関農機(本社松山市)とヰセキ北陸(本社金沢市)は19日、福井市中新田町のヰセキ北陸福井事務所などで、女性農業者を対象に農機セミナーを開いた。トラクターや耕運機の操作実習などを行い、参加者は農業の最前線で活躍するためのスキルを高めた。

 国内の農業就業者人口の約半数は女性で、農業は女性の存在なくしては成り立たないといわれる。ただ家族経営の農家では、農機の運転などは男性がこなし、女性は裏方でサポートするケースが多いのが現状だ。

 農水省は「女性農業者の存在感を高め、自らの意識改革と経営力の発展につなげよう」と、2013年11月に企業と連携した農業女子プロジェクトをスタート。現在、農業に直接関係のある企業だけでなく、自動車メーカーや百貨店、化粧品メーカーなど計25社が参画している。

 井関農機は13年当初からの参画企業の一つで「夢ある農業女子応援プロジェクト」と題し、これまで全国15カ所で農機セミナーを開いてきた。福井県では初の開催で、参加した20〜60代の女性農業者や県の普及指導員ら23人にトラクターなどの操作方法、メンテナンスの仕方などを座学と実習で指導した。

 実習では、ヰセキ北陸福井事務所の敷地で試験走行した後、近くの水田で計4台のトラクターによる実地訓練を行った。女性のアイデアを取り入れて日焼け防止のサンバイザーを標準装備し、操作性と乗降性を高めるサスペンションシートと手すりを設けた白い車体のトラクター「しろプチ」も登場。参加者から「かわいい」と人気を集めた。

 大野市の専業農家に嫁ぎ、家族でコメやサトイモを栽培している橋本京子さんは「農機には怖い印象があったけど、乗ってみると意外と楽ちん。変速などまだ、よく分からないこともあるが、少しずつ運転に挑戦していけたら」と話していた。

 県によると、県内の認定農業者の認定数1217のうち女性単独が24、夫婦共同が199あり、夫婦共同の認定率16%は全国的に高い。また農業を営む県内351戸が▽農業経営方針▽労働時間・休日▽役割分担▽報酬の分配の仕方—などの「家族経営協定」を結んでおり、締結数は近年増加傾向にあるという。

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