子宮頸がんや乳がんについて、福井県内の医師が検診の大切さを訴えた「ふくいキレイ女子大」=9日、福井新聞社・風の森ホール

 「性交渉の低年齢化で20代も罹患 子宮頸がん、医師が検診を啓発」(10月10日、福井新聞ONLINE掲載) ←記事下のリンクから元の記事を読めます

 女性として気になるニュースですね。
 北斗晶さんや小林麻央さんなど、芸能人ががんになったというようなニュースも多く、その度に世間のがんに対する関心は高まっているように思えます。

 ニュースに取り上げられていなかっただけで、乳がん、子宮がんは昔から多かったのか、近年急激に増えているのか気になったので調べてみたところ、乳がんは1975年には人口30万人に対して20人ちょっとだった罹患率が、2008年には75人ほどになっています。

 子宮頸がんも同様に増えていました。
 がん全体の罹患数も増えているのですが、種類別に見ても特に乳がんが急増しているように見受けられました。
 体感だけではなく、リアルな数値でも実際に増えていたんですね。
 (独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター:地域がん登録全国推計によるがん罹患データ(2008年)、及び人口動態統計によるがん死亡データ(2012年)より作成http://nyubo-saiken.com/cancer/)

 今回このニュースをテーマとして取り上げようと提案してくれた、ゆるパブのメンバーは、「性交渉の低年齢化」という部分が気になったようなんですが、これも問題ですよね。
 厚生労働省の2014年人口動態体統計の結果を見ると、14歳以下の出生数は43人、13年は51人でした。
 中絶件数は、15歳未満で13、14年度とも300件以上でした。

 私は常々、性というテーマに関して日本人はあまりにも無関心すぎるなと思っています。
 無関心というか、本当は関心がないわけではないのに、それを恥ずかしいと思ったり過剰に隠したり…。
 それってなんか変じゃないかなって。

 みんながみんな開けっぴろげでなんでも話せばいいってわけではないけど、せめて自分の大切な人には、正しいことを伝えられたらいいなと思うんです。

 例えば自分の子供に、「私はどこから生まれてきたの?」「兄弟が欲しい!」と言われた時に、大人はどんな反応をするのでしょうか。
 ある程度の年齢になっているのなら(今の時代は、それが小学校中学年くらいになってしまっているのかもしれないけど)正しいことを教えてあげるべきなんではないでしょうか?
 でも、私たち大人はその正しい答え方を知りません。

 例えば小学校の時、高学年になると男子と女子が分かれて保健体育の授業をするっていう、誰もが経験するあの一時間。
 男女分かれる意味はあるんでしょうか。
 だから私たちは、一緒に家庭を作って、子供を作って、一生一緒に生きていく大事なパートナーのことを何も知りません。

 例えば中学校の保健体育の授業。
 さらっと教科書を読んで、「恥ずかしかったね。」「エロい、ウケる!」で終わる中学生たち。
 だから私たちは本当に正しい避妊の方法を知りません。

 私たちは大人になるにつれて、好奇心というドアから性に飛び込んでしまいがちだけど、実は異性のことをちゃんと知らずに義務教育を終えてしまってるんですよね。
 それなのに、男女平等!とか、妊娠出産する女性の気持ちを男性が理解していなさすぎる!とか、女はすぐにセクハラだって騒ぐ!とか、大人ってそういうことばっかり言うじゃん。
 そんなことを言う前に、まずはお互いの心と体のことをちゃんと理解したいなと思うんです。

 小中学校で受ける性教育、あれ、男女一緒に受けてみたり、討論形式にしたらどうかなって思うんだけど…。
 でもこれを書きながら私も、とはいえ保健体育の授業を思春期の男女が一緒に受けるのはちょっとないよなあ…。
 と思ってしまっているあたりが、私も日本のこれまでの性教育で育った人間の一人なんだろうなと思っています。

 もしそんなことが今の日本で実際に起こったら、親たちからの猛抗議で即終了になると思う。

 中途半端に隠されて、一番大事な部分を教えない性教育になんの意味も見出せないし、そうやって隠す雰囲気が、より悪い循環を生んでいるのは明らかだと思います。

 学校の性教育が、もっと心に刺さるカリスマ的な授業にできないものかなっていっつも思うんだよね。
 私が尊敬するアダム徳永さんのような人が、めっちゃ面白くてなまなましい授業をしてくれるとか…。

 イギリスでは、子供も見ているような早い時間帯に、パートナーとの性についてお互いが議論する番組が放送されているときいたことがあります。
 日本でやっていたら、見ちゃダメ!とか、さりげなくチャンネルを変えるという言動をとる大人が多いと思うんだけど、イギリス人は子供と一緒に見るのかな…。

 でも、そういう環境の中で育てば、性って恥ずかしいことでも汚いことでもないし、当たり前のように身近にあるものとして捉えられると思うんです。
 ていうか、生きることと死ぬことに関してはみんなよく考えるのに、自分がなんで生まれたかは考えないなんて変だもん!

 さらに、この記事を見て初めて、子宮頸がんは性交渉の低年齢化によって20〜30代に増えていることを知ったので、これも、正しい教育の行き届かなさの結果なのかなと感じました。(逆に年配の方の中ではこのイメージが先行しすぎていて、子宮頸がん患者に対する偏見があるといったことも聞いたこともあります。これも大きな問題なので、正しい知識を持つこと、自分の感覚で決めつけないことも大事なことだと思います!)

 テーマになったニュースからかなり脱線してしまいましたが、女性特有の病気があるように、男性特有の病気があることもまた事実です。
 お互いの体のことを知って、日常生活の中で、大事な人に「検診には行った?」って自然と聞けるような、そんな感覚の人が増えるような教育を大人がしていけたらいいなと思います。(ゆるパブメンバー、しおりんこと江戸しおり)

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 福井の若者や学生、公務員、起業家、経営者、研究者などがゆるくつながり活動する一般社団法人ゆるパブリック(略称:ゆるパブ、2015年福井に設立)が、さまざまな視点から福井のまちの「パブリック」に迫ります。2016年3月まで鯖江市に「ゆるい移住」していた江戸しおりさんを中心に執筆中。

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