関西電力は十五日、五人が死亡する蒸気噴出事故を起こして二○○四年八月から運転を停止している美浜原発3号機(福井県美浜町)について、年明けにも営業運転を再開したい意向を亡くなった五人の遺族に伝えた。遺族は「心情的に時期尚早」として受け入れられない旨を伝えた。

 原子力事業本部長の森本浩志副社長ら九人が、美浜町内のホテルで五人の遺族に伝えた。

 関係者によると、森本副社長らは設備や機器の点検作業の経過を報告し、今月下旬までにすべての作業が終了することを説明。遺族感情に配慮し年内の営業運転は控える旨を伝えた上で、年明けに再開したい意向を伝えた。再開の詳細な日時については明確にしなかったという。

 これに対し、一部の遺族が「全く受け入れることはできない」などと反発し、理解を得るには至らなかった。今後、日をあらためて話し合いの機会をもつという。

 森本副社長は本紙の取材に対し「点検の状況を説明した上で、皆さんのご意見をうかがった。われわれとしてはご遺族の声を真摯(しんし)に受け止め、誠心誠意対応するのみ。(再開時期については)全く決めていない」と話している。

 美浜3号機は、事故後に関電が再発防止対策を実施し、県と美浜町が今年五月に運転再開を了承。九月二十一日に原子炉を起動して機器の健全性を確認し、異常は見つかっていなかった。

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