福井県漁連は十四日、越前町沖で小型底引き網漁船を使った大型クラゲ(エチゼンクラゲ)の本格的な洋上駆除を初めて実施した。都道府県レベルの漁連が独自に洋上駆除を行うのは全国で初めて。約六時間実施した結果、多い網には数百匹の破片が付着した。

 越前町漁協の小型底引き網漁船(十五トン未満)八隻が参加。二隻一組となり、計四つの網を越前町厨の西方沖七キロから美浜町丹生沖までの約二十キロにわたって時速四キロほどで引いた。

 使用した網は、全漁連が対馬周辺海域で駆除したときに使ったものを軽量化。上辺四十メートル、下辺二十メートル、長さ四十メートルの台形状で、総重量三百キロ。水圧を利用し平面状の網を立てた状態で引くと、傘の直径が三十—五十センチの小型のクラゲは細かく切断され、大きいものは触手を切られた傘部分だけが網目にびっしりと付着。数が多く、目詰まりを起こす網もあった。

 県水産課は「沖合には少ないが、沿岸には去年と同じくらい大量漂着しているところがある」と指摘。来月から始まるカニ漁への影響を最小限に抑えるため、県漁連では今後二週間駆除を続ける予定。

 本県では八月十九日に福井市沖の定置網で確認され、九月下旬から急増。多い日には五千匹以上が定置網に入っている。クラゲを網の外に出すため、仕方なく網を切るケースもあるという。

 越前町の漁業者(55)は「今年はサワラ、ハマチが豊漁なのに、クラゲが入ると品質や鮮度の低下は避けられない。去年の二の舞はごめんだ」と危機感を募らせている。

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