10年以上前に蓄膿症(副鼻腔炎)になり、7年前に手術をしましたが、最近再発しました。集中力が途切れがちになり、日常生活も非常に煩わしいです。以前の手術の際は1週間入院しましたが、再度そこまで仕事を休むのは気が引けますし、通院もあるのかと心配です。患者それぞれの状態によると思いますが、再発に対して基本的にどのように対応しているのでしょうか。(福井県坂井市、40代男性)

 【お答えします】大澤陽子・福井赤十字病院耳鼻咽喉科副部長

 副鼻腔炎の代表的症状は膿性鼻汁、鼻閉、後鼻漏(湿性咳嗽)です。大きく分けて急性と慢性の2種類があります。

 急性副鼻腔炎は、風邪などのウイルスによる感染が原因となり、副鼻腔内にいる細菌が活性化して起こる感染症です。自然に改善することがありますし、改善しない場合でも、適切な時期に抗生剤で治療すると大半は2〜4週間ほどで良くなります。

 急性副鼻腔炎を適切な時期に治療しないでおくと慢性化し、3カ月以上症状が続く場合を慢性副鼻腔炎といいます。慢性副鼻腔炎は自然治癒することが少なく、抗生剤を2〜3カ月内服して治療します。鼻処置(ネブライザーや鼻洗浄)による治療も有効です。

 アレルギー性鼻炎を合併している場合は、抗アレルギー剤の内服治療も行います。一般的に、鼻茸(はなたけ)(ポリープ)を合併している副鼻腔炎は難治性です。3カ月以上内服薬や鼻処置で治療しても改善しない場合は、内視鏡手術による治療が必要です。

 ただ、手術治療をしても、約1割の人が副鼻腔炎を再発するといわれています。最近特に再発しやすいものとして、好酸球性副鼻腔炎があります。厳密には前述のような感染による副鼻腔炎とは原因が違います。好酸球性副鼻腔炎は気管支ぜんそくや鎮痛剤アレルギーを持つ人に多くみられます。中耳炎を合併することも多いです。好酸球性副鼻腔炎の治療には、慢性副鼻腔炎の治療に加えて、ステロイドの内服治療を行います。

 このような治療は、術後再発した副鼻腔炎でも同じです。まずは、内服薬や鼻処置による治療を3カ月以上行い、改善しない場合は再手術を考慮する必要があります。

 ご相談の方は、最近副鼻腔炎が再発したとのこと。まずは、かかりつけの耳鼻咽喉科で内服薬や鼻処置による治療を受けてください。それでも副鼻腔炎が改善してこない場合は、再手術も考えなくてはいけないかもしれません。

関連記事
あわせて読みたい