北陸三県の繊維産地企業でつくる研究開発集団「東レ合繊クラスター」(会員百社)は十日、大豆原料の植物タンパク繊維を使った衣料用生地の開発に成功したと発表した。風合いがソフトで軽く、しかも天然成分を使用していることから人や環境に優しいのが特徴。十二月から販売を始める。

 商品名は「アミノス」。同クラスターが開発した商品は花粉症抑止機能付きカーテン、寝装寝具などに続き四品目。

 染色加工のミツヤ(本社福井市山室町、師田孝一社長)が委員長を務める同クラスター天然由来繊維分科会(三十七社)が開発に当たった。同分科会にはミツヤのほか、井上リボン工業(越前市)アサヒマカム(坂井市)など県内十三社が参加している。

 大豆から抽出したタンパクでつくった植物タンパク繊維は、合繊や天然繊維とは異なり、カシミヤのようなソフトでなめらかな風合いが特徴。さらに軽く、綿同様の吸・放湿性を持つ。天然由来成分が原料のため、環境への負荷が少ない利点もある。

 これまで大豆由来の植物タンパク繊維は、国内で一部、婦人衣料向けで使用されているが、耐熱性が弱く、染色加工が難しいことなどから広く市場に浸透していなかった。同分科会では一年半にわたって、同繊維とナイロン、ウールなどのさまざまな素材と複合化することで課題を克服。用途ごとに約百サンプルを開発した。

 当初はブラウス、シャツ、ワンピース、ジャケットなど、来年の春夏の高級婦人アウター向けに販促を展開。同クラスターの賛助会員の専門商社などを通じ、十二月から販売する。その後、紳士用アウター、婦人・紳士用インナーへの用途拡大を目指す。初年度の売り上げ目標は一億五千万円、三年後は十五億円。

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