北陸新幹線の福井延伸を見据えたまちづくりや観光振興、福井駅の交通結節機能の在り方などを議論する「福井市北陸新幹線活用検討委員会」の初会合が四日、同市内のホテルで開かれた。金沢、富山両市との同時開業を目標に、二○一四年度までの八年間に推進すべき施策を総合的にまとめたアクションプラン策定づくりを開始した。

 同委員会は、坂川優市長がマニフェストに掲げる、首都圏や関西圏との連携・交流を図る「新幹線を生かせるまちづくり」の項目に基づき設置。学識者や経済界、公共交通機関、旅行会社の代表ら十八人の委員と市、県、中部運輸局福井陸運支局のオブザーバー七人の計二十五人で構成。委員長は県立大経済学部の加藤秀雄教授、副委員長は東村新一市長職務代理者が務める。

 初会合では、近年整備された北陸新幹線高崎—長野間や東北新幹線盛岡—八戸間、九州新幹線新八代—鹿児島中央間の事例を基に、事務局の市が▽交通環境の利便性向上▽中心市街地の発展▽観光入り込み客増▽地域消費拡大—など期待される効果を説明。一方で時間短縮による宿泊客の減、支店統廃合などによる事業所数減などマイナス面への懸念も示した。

 また、市内への観光客の75%が自家用車で訪れていることや、県外客は県全体の6%にとどまっていること、中心市街地の商業販売額が大幅に減少したことなどの現状も報告。「課題や実態に共通の認識を持った上で、(開業までに)誰がいつから何に取り組んでいくのか、具体的かつ戦略的なプランの策定をお願いしたい」と述べた。

 委員からは「全国では日帰り客をターゲットにした小さなビジネスが生まれているところもある」「東京一辺倒の考え方はいかがか」「金沢をはじめとする他地域との差別化が重要」「富山、金沢との開業時期に時間差が生じた場合にも右往左往しないプランづくりを」などの意見が出た。

 同委員会は交通・まちづくり、観光・産業の両ワーキング部会を設置。部会の検討内容をたたき台に、来年三月までにあと三回の会合を開き、プラン原案をまとめる。原案は同四月のパブリックコメントを経て最終案を作成、同六月に市長に提言する。