永平寺町の曹洞宗大本山永平寺や金沢市の大乘寺(だいじょうじ)など北陸三県に伝わるさまざまな禅文化を連携させてアピールしようと、永平寺町と石川県金沢、輪島、かほく、羽咋、富山県高岡の五市でつくる「禅文化発信研究チーム」の会合が三日、永平寺で開かれた。座禅や精進料理のほか茶道、工芸といった素材を組み合わせた滞在プログラムを年度内に策定。五市一町のエリアを「北陸禅の道」として国内外に発信し、交流人口の拡大を狙う。

 北陸には全国有数の禅寺が多数ある。道元禅師が開山した永平寺をはじめ、輪島市の總持寺(そうじじ)祖院(そいん)、永平寺の第三代・徹通(てつつう)義介(ぎかい)禅師(ぜんじ)が開山した大乘寺、羽咋市の永光寺(ようこうじ)、高岡市の瑞龍(ずいりゅう)寺(じ)など禅宗の古刹(こさつ)が残り、かほく市には禅を研究した哲学者西田幾多郎の記念館がある。関連する文化も根付いており、潜在的な北陸の魅力を連携して紹介することにした。

 研究チームは北陸新幹線金沢開業を八年後に控える金沢市が呼び掛け、今年七月に発足。永平寺町も早期の県内延伸をにらみ参加した。

 各寺院が北陸道や能登有料道路などで結ばれていることから、研究チームは五市一町のエリアを「禅の道」と名付けPRしていくことを確認。禅への関心が高まっている欧米にも「ロード・オブ・ゼン」として発信していくことを決めている。

 二回目となるこの日の会合には各自治体の担当者十五人が参加。永平寺を拝観した後、意見交換した。

 大都市などから北陸に週末滞在させるプログラム策定に向け、禅文化にかかわる食、茶道、能、工芸、座禅体験、武道などの具体的な素材の洗い出しをスタート。参加者からは「各地域の似たような素材を組んでも意味はない。来てもらえる手段も考えるべき」などの意見があった。今後、情報発信の手法も検討することにした。

 事務局の金沢市は、今後増加するといわれる都市と地方に住む「二地域居住」の動向について説明。「交流人口拡大に向け、時代を先取りした研究をしたい」と話した。

 次回会合は十一月に高岡市で開催。一月ごろから滞在プログラムの具体的な策定に入る方針。新年度にはモデル的に試行し、二○○八年度以降に本格的に情報発信させたい考え。

 永平寺町商工観光課は「国内外へ情報を発信するいい機会になる。寺院だけでなく、さまざまな禅文化の素材を組み合わせ、魅力ある滞在プログラムを目指したい」としている。