大雨で山から出た流木を道路脇に寄せる山下恒和区長。前日の朝は一面が川のようになったと振り返る=7月8日、福井県越前町血ケ平

 活発な梅雨前線による大雨で7月7日を中心に土砂崩れなどの被害が出た福井県内では8日、各地で復旧作業が進められた。集落内を流れる玉川川の水があふれるなどして複数の家屋が床下浸水した越前町血ケ平では、町が被害状況を点検。家主らは家の周りの泥を取り除くなどの作業に追われた。

 同区の山下恒和区長(70)によると、7日午前3時ごろから雨が強くなり、同7時ごろには「川の集落上部付近から水があふれ、道路は一面が川のようになっていた」という。町の調査では区内3軒で床下浸水を確認。川のほか、裏手の山の斜面から水が流れ込んだ家もあったという。さらに山下区長は「空き家数軒で被害を受けた可能性がある」とみている。

 一夜明けた集落では、道路脇や川の中に大雨で上部の山林から流出したとみられる樹木や切り株が点在していた。

 浸水被害を受けた女性(83)は座敷の畳をめくり、町職員や山下区長らと床下の状況を確認していた。泥に覆われた地面を見つめ「家に水が入るのは約20年ぶり。隣を流れる川は石がごろごろ流れる音がして、それはもう怖かった。こればかりは自分の力でどうにもならないから」とため息を漏らしていた。

 町の8日午後6時現在のまとめによると、建物の被害は血ケ平の3軒の床下浸水のほかにも、▽茂原の民宿1軒で裏の斜面からの水が1階の扉を突き破って流入▽上戸の民家で裏山が崩れ窓ガラスが割れる被害―があった。また、道路では土砂崩れなどにより国道365号と305号の1カ所ずつ通行止めとなるなどの影響が出ている。

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