グッドデザイン・ベスト100に選ばれたミヤゲンのレジ袋「キャリーカップ」

 日本デザイン振興会は29日、2016年度グッドデザイン賞を発表し、福井県からミヤゲン(本社福井県敦賀市山泉、宮元武壽社長)のレジ袋「キャリーカップ」が「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれた。コンビニエンスストアなどでコーヒーをテークアウトするときの紙製カップホルダーを不要にした商品で、「コンビニで販売されるコーヒーは年間20億杯。ごみ低減だけをとっても社会に大きな変革をもたらすデザイン」と評価された。ミヤゲンは初めての応募で初の受賞。

 紙製カップホルダー(差し込み穴の空いたボール台紙)は、資材コストが高い上、セットに時間がかかる、ごみが増えるなどの問題があった。キャリーカップはカップの保持、手提げなど全ての機能を1枚のポリエチレンフィルムで一体成形したレジ袋。資材コストの低減だけでなく、レジ周りの時間短縮や保管場所の省スペース化、ごみの減量化を実現した。

 ▽シンプル&コンパクト▽フレキシブル&フィット▽エコ&スマート—をコンセプトに、構想、設計、製作に2年半を費やして完成させた。特許を取得した溶着の工夫によってカップ保持部を成形したことで、三つのコンセプト全てを完全に網羅した。

 宮元社長は「世の中のニーズに、ぴったりと合った。機能性に加え、環境の観点も評価されて大変満足」と喜びを語り、受賞を契機に販路拡大に注力する考えを示した。

 福井県からは他に10のグッドデザイン賞が選ばれた。このうちフクビ化学工業(福井市)、坂井森林組合(あわら市)、グランディア芳泉(同)の異業種3者による間伐材を有効利用した地域活性、環境共生の試み「ふくいWOODバイオマスセンターによる取り組み」は1間伐材から木質切削チップや木粉を製造2木粉樹脂ペレットを原料とした木質プラスチック建材プラスッドに展開3切削チップは温泉旅館の給湯用燃料、プラスッドは公共施設の外装建材などに利用—するという内容。「地域のものづくりと森づくり、どちらも生かすビジネスモデル」との評価を受けた。

 16年度グッドデザイン賞には、国内外4085件の応募があり、審査の結果、1229件の受賞が決まった。このうち100件が選ばれた「グッドデザイン・ベスト100」は独自性、提案性、審美性、完成度などで特に高く評価された。

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