福井県議会は28日、新幹線対策特別委員会を開いた。北陸新幹線敦賀以西を巡り、米原ルートを推す滋賀県と舞鶴ルートを求める京都府の動きが活発化する中、委員から「JR西日本が提案し、福井県が支持している小浜・京都ルートが頭一つリードとの見方もあったが、予断を許さない状況になっている」との懸念が続出。小浜・京都ルートの年内決定に向け、県内政財界の一致結束を求める意見が相次いだ。

 国土交通省は、敦賀以西の候補となっている小浜・京都と米原、舞鶴の3ルートの所要時間や路線延長、概算事業費、需要見込みなどの調査結果を10月にもまとめる。これに先立つ形で滋賀県は23日、米原ルートが最も投資効果が高いとする独自試算を発表し、27日には期成同盟会が設立された。また京都府の山田啓二知事は、27日の北陸新幹線建設促進同盟会の中央要請に初めて参加した。

 米原、舞鶴ルート実現に向けた滋賀県と京都府の動きについて、鈴木宏紀委員(県会自民党)は「西田昌司参院議員(京都選挙区)が与党敦賀以西ルート検討委員会の委員長を続投し、舞鶴ルートの実現に不退転の決意で臨むとの情報がある。滋賀県も米原ルート実現に向けて運動を活発化させている。ライバルの動向や作戦を把握し、年末に向けてしっかり対応していくことが大事だ」と指摘した。

 これに対し理事者は「国交省の調査結果に福井県の主張が反映されているかどうかを見極め、県選出国会議員に働き掛けながら実現を目指していく」と強調。米原ルートの問題点として▽米原駅での乗り換えが必要で京都、大阪までの所要時間が長くなる▽JR西とJR東海をまたぐことで料金が高くなる—ことを挙げ、滋賀県の独自試算は利用者の視点が欠けているとした。

 大森哲男委員(県会自民党)と西本正俊委員(青藍会)は態度を明確にしていない石川、富山両県との結束を求めた。理事者は「石井隆一富山県知事は27日の中央要請で『ぜひ、まっすぐ乗り換えなしに大阪まで寄り道しないルートでお願いしたい』と述べた。福井県が望む小浜・京都ルートを支持していると理解するのが自然だ」との見方を示した。谷本正憲石川県知事とは「西川知事が緊密に連絡を取り合っている」と答えた。

 笹岡一彦委員(自民党県政会)は「与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの新座長に就く茂木敏充自民党政調会長(衆院栃木5区)は沿線選出ではなく中立的な立場。協議のスピード感がどうなのかという声も聞かれる」として年内決定の感触を質問。理事者は「27日の中央要請で『いつまでにとは言い切れないが、要望を聞いてしっかり対応する』と述べた」とした。

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