地元の中学生に、拉致された当時の状況などを話す地村保志さん=2018年6月12日、福井県小浜市内

 北朝鮮による拉致被害者、地村保志さん、富貴恵さん夫妻=ともに(63)、福井県小浜市=は7月7日、拉致されてから丸40年となったことを受け、市を通じてコメントを発表した。夫妻は「拉致問題の全面解決なしには私たちの真の幸せや喜びはありません」とし、日朝交渉の再開と被害者全員の早期帰国を願う切実な思いをつづった。

 地村さん夫妻は、1978年7月7日の夜、同市の小浜公園で北朝鮮の工作員に拉致された。ともに当時23歳。「拉致により自由を奪われ、人生の最も大事な時期を日本で過ごすことができなかったことは悔やんでも悔やみきれない」と振り返り、帰国までの“失われた24年”について「拉致という非道な行為には、いまだに強い憤りを感じている」と続けた。

 北朝鮮に残る被害者の帰国が実現していない現状には「最も心の痛めるところ」と表現。被害者や帰国を待つ家族が高齢化していく中で「一刻の猶予もありません。拉致されたすべての日本人の皆さまの帰国が実現することを心から願っております」と早期解決を切望した。

 保志さんは「拉致問題を過去の不幸な歴史として風化させたくない」として、早期解決を求める署名活動などに積極的に参加。本年度からは小浜市内の小中学校に出向いて講演している。

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