眼鏡用レンズの製造が進むアサヒオプティカルの本社工場。増産が続き、人員確保に苦心する=7月2日、福井県鯖江市下河端町

 企業への影響について、企業の人事管理が専門の飛田正之・福井県立大経済学部准教授は「上限を超えないか、社員一人一人の残業の状況を把握して管理する上司の負担が大きくなる」と指摘する。

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 アサヒオプティカルの酒井社長は1年ほど前から、残業が増えた現状に危機感を持っていた。「このままでは社員のモチベーションが下がる。忙しいため若手社員を教育する間もなく生産現場に投入せざるを得ず、定着率も下がっていた」。新しい設備を導入して生産性向上を図ったり、期間限定で生産量を減らして教育の時間を設けたりと、法成立を待たずに職場の改善に着手し、前へ進めている。

 残業の上限規制を「当然、守らないといけない」と酒井社長。「これが守れないような労務管理のやり方では、どんな企業も今後、人材確保が困難になるだろう」。福利厚生の充実、給与体系の見直しを含め、企業自らの改革の必要性を指摘した。

 ■違反企業には罰則も

 時間外労働(残業)の上限規制が導入される。現在は労使協定を結べば青天井で残業が可能だが、法律で「これを超えてはダメ」というキャップをはめるイメージ。違反企業には罰則がある。

 上限は原則、月45時間、年360時間。繁忙期など特例を認める場合でも年720時間までとした。休日労働を含めて月100時間未満、2~6カ月平均で80時間以内という制限も設けた。例えば、ある月の残業が99時間だと、翌月は61時間を超えた段階で違法になる。大企業は2019年4月から、中小企業は20年4月から適用される。

 そもそも労働基準法で定められた労働時間は一日8時間、週40時間。これを超えて残業をさせる場合は、時間外・休日労働に関する労使協定(三六協定)を結び、労働基準監督署に届け出ることが義務付けられている。

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 働き方改革関連法が成立し、働き方はどう変わるのか。関連法のポイントを整理するとともに、県内企業の対応や課題を探る。

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