敦賀までのJR北陸線・湖西線直流化工事完了に伴い、京阪神と敦賀駅を結ぶ新快速型直流電車「223系」が二十八日、試験運転のため敦賀駅に乗り入れた。十月二十一日の開業日前日まで、機器類の操作など乗務員の訓練運転が続けられる。

 新快速電車は特急料金が不要で、京阪神の都市圏を中心に特急並みの所要時間で結んでいる。現在、京阪神地区で走行する223系は四代目の新快速車両。阪神・淡路大震災後の輸送力増強を図るため導入された。

 同駅の橋爪毅駅長ら関係者が見守る中、223系は午後四時九分に五番ホームに到着した。車体側面にはベージュとブラウン、ブルーのラインが施され、旧国鉄時代に関西の環状線を走っていた伝統的なデザインを踏襲。ステンレス製の四両編成で、定員は五百五十四人(座席定員は補助席を含め二百六十四人)。

 223系の到着から遅れること約二十分。十一月下旬から新たに普通車両として米原—福井間などで投入される新型車両「521系」も、性能試験のため敦賀駅に入ってきた。JR西で初の近郊型交直流電車となり、芦原温泉駅で折り返して京都に向かった。北陸線は米原—福井間、湖西線は近江今津—近江塩津間で運行される。

 両車両の到着を見学していた敦賀商工会議所の中村秀男専務理事は「敦賀の街が大きく様変わりする実感がわいてきた。京阪神からどんどん観光客を呼び込めるよう、受け皿作りに努力したい」と話していた。

 今月二十三日深夜から二十四日朝にかけ、北陸線の敦賀—長浜間、湖西線の近江塩津—永原間で、架線電流を交流から直流に切り替える工事がすべて完了。新ダイヤとなる開業日を控え、京阪神から敦賀駅までの新快速電車の乗り入れ態勢が整った。これを受け、二十八日から米原—敦賀間で試験運転が始まった。

 敦賀駅を発着する新快速電車は、両線の上下線合わせて二十五本。湖西線で十七本、北陸線で八本の新快速が運行する。所要時間は、湖西線で敦賀—大阪間が平均二時間五分、北陸線は二時間二十三分となっている。