ピアノの弾き語りコンサートについて話すKANさん=20日、福井新聞社

 「愛は勝つ」など数々のヒット曲があり幅広いアーティストとの共演も果たしているシンガー・ソングライターKANさん(54)のピアノの弾き語りコンサートが11月5日、福井市の響のホールで開かれる。しっとり聴かせるナンバーやアップテンポの曲など、独自の世界観を持つ16曲を熱唱する。20日に福井新聞社を訪れ「ずっと座って、ゆっくり楽しめる。ぜひ聴いて、見てほしい」とPRした。

 「割り切れないとこがいい」と大の素数好き。コンサートは「弾き語りばったり♯29 責任者はテクニシャン」と名付け、芸能生活29周年を記念し29都道府県を巡る。「特別感謝活動年」と銘打った今年、6年ぶり16枚目のアルバム「6×9=53」や、2014〜15年の前回公演の弾き語りライブ盤をリリース。収録曲「アイ」と「安息」は福井公演での音源という。

 弾き語りツアーを始めたのは05年。「02年から音楽留学したフランスで、アーティストとして、1人でピアノ1台だけで表現し、お客さんに満足してもらわなければと痛感した」と説明。当日はアルバム収録曲をはじめ、80年代に発表した曲も披露する。「バンドのライブという考え方ではなく、演出的な部分を排除してシンプルに徹する。トークもたっぷりしたい」

 「『6×9=53』としたのは53歳のロックだから。1つ足りない感じがいい」と語るアルバムは根本要、佐藤竹善、馬場俊英さんらも参加。ここ10年ほどはさまざまなアーティストと共演する機会が多い。「曲作りの段階でコラボする人を想定し、完成した音源を本人に渡して依頼しちゃいます」と笑う。

 「曲を完成させても、詞ができなかったら、思いつくまで置いておく」と、曲が先で詞は後で書くスタイル。「安息」も詞ができずにいたが、今作の核になるバラードにしたいと、ミスターチルドレンの桜井和寿さんに歌詞づくりをオファー。作詞依頼は28年ぶりという。

 初の福井公演で訪れた12年秋、足羽川沿い(福井市)の“緑の桜並木”に感動。「秋の朝も冬の午後もちろん…ここに立っているのに なぜに なぜ?」と「桜ナイトフィーバー」の歌詞につながった。弦楽カルテットとの共演にも挑んでおり、バイオリンとビオラ、チェロの音色でセルフカバーアルバムを作成。来年2月末から全国ツアーを行う予定だ。

 午後5時開演。全席指定5500円。問い合わせはキョードー北陸チケットセンター=電話025(245)5100。

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