木箱から勢いよく飛び出すさきちゃん(右)と、たからくん(左)=25日、福井県越前市湯谷町

 福井県が越前市白山地区で飼育している国の特別天然記念物コウノトリ2羽が25日、同市坂口地区で放鳥された。コウノトリとの共生を目指す地元住民ら約300人が見守る中、今年5月に誕生した雄の「たからくん」、雌の「さきちゃん」は大きな羽を広げ、大空に飛び立った。同県でのコウノトリの放鳥は昨年に続き2度目。

 同市湯谷町の市エコビレッジ交流センター近くの田んぼで、西川一誠知事らがテープカットし木箱が開かれた。さきちゃんはすぐに飛び出して大空へ。たからくんは箱の前でしばらくじっとしてから、後を追うように舞い上がった。住民らからは「すごく大きい」「飛んだ飛んだ」などと歓声が上がった。同日午後4時すぎには、同市下中津原町で2羽が行動を共にする姿も見られた。

 同センターでは、福井県とコウノトリの関わりや両地区で取り組んできた環境整備などの写真なども展示した。

 県は野生復帰と生息域拡大に向け、2011年から飼育・繁殖事業を開始。14年に福井県50年ぶりとなるひな3羽が誕生し、昨年10月に白山地区で雄の「げんきくん」と雌の「ゆめちゃん」を放鳥した。日本の野外のコウノトリは今回放鳥の2羽を含めて99羽となった。

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