黄金色に実った稲穂を刈り取り、笑顔を見せる参加者=24日、福井県越前市

 特別天然記念物コウノトリとの共生を目指す福井県越前市白山地区で無農薬無化学肥料の米作りを体験する「越前にコウノトリ呼び戻す田んぼファンクラブ」の稲刈りが24日、同市都辺町で行われた。地区に滞在する2羽のコウノトリが姿を見せる中、親子や学生ら64人が刈り取りやはさ掛けに汗を流した。

 同市白山・坂口地区の住民らでつくる「水辺と生き物を守る農家と市民の会」が主催し、福井新聞社が共催。地元の「コウノトリ呼び戻す農法部会」も協力している。

 田植えから約4カ月がたち、多くの生き物とともに成長した稲穂にはもみがびっしり。汗ばむ陽気の中、参加者たちは鎌を使って約1300平方メートルの田んぼを刈り進めた。農法部会の会員らに教わりながら、稲の束をわらで手際よく結んでいった。

 水田脇のはさ場では、刈り取りと同時並行で稲を干す作業が行われた。はさ場の竹に腰掛け、受け取った稲束を次々掛けていく小学生もおり、大人たちが目を細めていた。

 今年初めて参加した福井市の石田莉央さん(豊小2年)は、刈り取りとはさ掛けの両方を体験。「鎌で稲がぐさっと切れるのが面白かった。ちょっと疲れたけど、またやりたい」と目を輝かせていた。

 今春から白山地区に滞在する雄と雌のコウノトリは田んぼ近くのビオトープに姿を現し、参加者たちを喜ばせた。6年続けて参加する越前市の高島凜花さん(花筐小6年)は「コウノトリが近くにいる中で作業をしたいと思っていたので良かった」と笑顔で話していた。

 また、ビオトープの横の飼育ケージでは、25日に坂口地区で放鳥されるコウノトリの幼鳥2羽が元気に飛び回り、双眼鏡でじっくり眺める親子連れもいた。作業後には全員で流しそうめんを味わった。収穫した米は10月30日の収穫祭で、おにぎりにして味わう。ファンクラブ会員に定量を贈る。

関連記事