女子シングルス準々決勝 奥原希望を破って4強入りを決めた山口茜=東京体育館

 「この経験は絶対次に生かして、もっと強くなりたい」。リオデジャネイロ五輪準々決勝で奥原希望(日本ユニシス)に敗れ、山口茜(福井・勝山高出身、再春館製薬所)は目を真っ赤にしてこう言っていた。あの日から約1カ月。国際大会“7度目の正直”で、高い壁を越えた。3学年上の奧原に初勝利し、山口は「日本のみなさんや両親の前で初めて勝てたことがうれしい」と素直に喜んだ。

 まるで“あの日”を再現しているようだった。第1ゲーム。強烈なスマッシュや、ネットぎりぎりにシャトルを落とすヘアピンなど緩急自在のプレーで怒涛(どとう)の13連取。試合の主導権を奧原に一切渡さず、21−11で先取した。

 「きょうは攻めるところとラリーするところのメリハリを付けて試合を展開した」。序盤から全速力で飛ばし、後半失速したリオとは違っていた。

 第2ゲームは一時4点差まで離されたが、コートの奥へ奥へと追いやる奥原のロブやハイクリアに我慢して返球。勝負どころではスマッシュをサイドラインいっぱいに決めるなど一気に畳み掛けた。20−21からは会心の3連取で試合をものにし、奥原に「茜ちゃんが中盤以降スピードを上げてきたときに対応しきれなかった」と言わしめた。

 リオでの教訓を生かした一戦は自信があった。リオで奥原から初めて1ゲームを奪い「自分の中で勝負できるイメージが持てた」。3年ぶり2度目の優勝、そして4年後の東京五輪へ。19歳は試合を重ねるごとに、着実に、確実に成長している。

関連記事
あわせて読みたい