越前市役所前に掲示された候補者のポスター=7月5日、福井県越前市府中1丁目

 7月1日告示され、8日投開票の福井県越前市議選は後半戦に突入し、立候補した25人が22議席をめぐって支持固めに奔走している。現職が一気に8人引退し、新人・元職11人が出馬。大きく顔ぶれが変わる状況に、各陣営から「票の行方が読みにくい」との声が聞かれる。特に市中心部の3地区(東、西、南)には総勢10人が名乗りを上げ、激戦となっている。

 前回2014年選挙の当選順位2~6位が軒並み引退。5人の獲得票の合計は1万2千票を超える。労組や政党、地盤を受け継ぐ新人はいるものの、引退議員の1人は「有権者はあくまで人に投票する」と指摘。組織や人脈の継承はそう簡単ではないとみる。陣営にも「引退議員の票がどう動くのか、票読みは難しい」との見方が多い。

 現職陣営はさらに、新人・元職の多さに危機感を強めている。現職の選対幹部らは「新人はゼロからのスタート。当選ラインを目指し、あの手この手で現職の票を100、200と奪っていく」「W杯サッカー日本代表のように先行したと思っても、最後に逆転されることもある」と警戒を緩めない。

 中でも激しい戦いとなっているのは、10人が手を挙げた市中心部。前回の候補者は3人だった。地盤を持つ現職3人、政党や労組の支持基盤がある新人2人に対し、元職2人と新人3人が挑む構図となっている。

 元職2人は、これまでに市議を2期以上務めた経験が武器。市中心部の新人には30~40代の若手3人が含まれ、目立った支持基盤がない2人は▽選挙カーやウグイス嬢を使わない▽インターネットの会員制交流サイト(SNS)での支持訴え―などの選挙運動を展開。現職陣営は「浮動票にどれほど影響するのか」と注視している。

 市内を二分するような大きな争点が見当たらない中、各陣営は「市議選は有権者の地元意識がどうしても強くなる」と終盤は地盤や組織の引き締めに力を入れる構え。

 同じく25人が出馬し、うち11人が新人だった前回の当選ラインは1105票。予想ラインは前回同様とみる陣営が多い中、若手候補の出馬などの影響で投票率が上がって1500票前後になるとの見方も複数ある。

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