一昨年八月に十一人が死傷する事故を起こした関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町、加圧水型軽水炉・出力八十七万キロワット)は二十一日午後十時半、事故から二年一カ月余りを経て原子炉を起動した。

 試験運転という位置付けのため、訓示などは行わず通常体制で作業を進めた。経済産業省原子力安全・保安院の検査官が、制御棒の落下速度が規定通りかを確認。関電が全体的な最終チェックを行った後、起動した。県原子力安全対策課の担当者も状況を現場で確認した。

 二十六日から発電を開始し、三十日に100%出力に達する予定。取り換えた二次系配管などの健全性を運転状態で確かめる。十月三日に原子炉をいったん停止しプラント全体をあらためて点検する。
 県も試験運転中と停止後に発電所へ立ち入り、関電の点検作業を確認する。

 本格運転の再開について関電は、停止後の点検結果や遺族、協力会社ら関係者の意向を踏まえ検討する方針。

 美浜3号機は一昨年八月九日、タービン建屋で二次冷却水の配管が破裂し、高温高圧の蒸気が噴出。定期検査の準備をしていた協力会社の作業員五人が死亡、六人が負傷した。

 関電は原子力事業本部を美浜町に移転するなど二十九項目の再発防止対策を実施。県と同町が今年五月に運転再開を了承した。

関連記事
あわせて読みたい