福井県内企業などが製造を目指す超小型衛星の同型機

 福井県は7月5日、県内企業と県工業技術センター、東京大が連携し、アフリカ中部のルワンダが使用する通信用の超小型衛星を製造すると発表した。今回の事業を通じて衛星の製造効率化に関する研究を進め、2020年度の打ち上げを目指す県民衛星の開発に生かす。製造実績を上げることで、海外からの衛星製造受注にもつなげたい考えだ。

 県は、衛星データを防災対策などに生かそうと、15年から「県民衛星プロジェクト」を進めている。県内企業は、超小型衛星開発の第一人者である東大大学院の中須賀真一教授の研究室に技術者を派遣して製造技術を学んできた。

 東大は、ITを活用した施策に力を入れるルワンダ政府との間で、宇宙産業の人材育成に関する協定を結んでいる。東大が超小型衛星の製造をルワンダ側に提案し合意に至り、高い技術力を持つ県内企業も参画することになった。

 製造する衛星は重さ約3キロで、縦横10センチ、高さ30センチ。河川の水位を観測する地上のセンサーのデータを衛星で収集し、東大の地上局に送信することなどを想定。送信されたデータはルワンダ政府に提供し、農業や防災に活用する。年内に完成させ19年4月ごろに打ち上げ、国際宇宙ステーション(ISS)を経由して軌道に乗せる計画。

 参画する県内企業はセーレン(福井市)、鯖江精機(越前町)、春江電子(坂井市)、山田技研(福井市)の4社。設計をはじめ電子基板や各種部材、アンテナなどの開発を担う。県工業技術センターは、衛星が宇宙の過酷な環境に耐えられるかの試験を担当する。ルワンダからの研修生も受け入れ、東大などで技術を学ぶ。

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