北陸新幹線の駅舎デザインなどについて県と沿線市町の職員らが理解を深めた研修会=15日、福井市のアオッサ

 2022年度末の北陸新幹線敦賀開業を見据え、福井県は15日、県内4駅舎のデザインや県産品の駅舎への活用を考える研修会を福井市のアオッサで開いた。県と駅設置市の職員らは、それぞれの地域が持つ歴史や文化などの特性を生かしつつ、全体として福井らしい統一感をどう演出するかを探った。18年度中に内観、外観パースを含む全駅舎の実施デザインが決まる予定。

 芦原温泉と福井、南越(仮称)、敦賀の新幹線4駅は、駅が設置されるあわら、福井、越前、敦賀市のデザインコンセプトを基に鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設する。開業が6年半後に迫り、駅舎の検討が本格化する中で初めて開催した。県の担当職員や、駅設置の4市をはじめ沿線7市町の担当職員ら約40人が参加した。

 鉄道・運輸機構大阪支社で駅舎デザインを担当している藤岡祐一建築課課長補佐が、北陸新幹線長野—金沢に新設された7駅舎の事例報告を交えながら、今後の進め方などを説明した。

 金沢駅舎のデザインコンセプトは「まちが見える、心と体に気持ちがいい駅」。市街地を流れる水や、伝統と創造の調和をイメージした案が採用され、「ガラス張りのもてなしドームと呼応したゆるやかなデザインとし、外壁に漆器をモチーフとした黒色を用いることで、神秘的で洗練された金沢らしさを表現した」と解説した。

 県内駅舎デザインの検討、決定までの流れは、敦賀開業のスケジュールに照らし合わせると▽各市がデザインコンセプトをまとめ、鉄道・運輸機構へ今年中に提出▽鉄道・運輸機構が各市のデザインコンセプトに基づき、来年秋ごろに3素案を提示▽各市が来年度末までに1案に絞り込んだ後、鉄道・運輸機構が基本デザインを決定▽鉄道・運輸機構が18年度末までに内観、外観パースを含む実施デザインを決定—の予定とした。

 地元産品の活用例として、富山県産スギ材を使った富山駅のコンコースや伝統工芸品を鑑賞できる金沢駅の待合室などを紹介。県産材や伝統工芸品などの活用に関する設計調整は「おおむね来年度から18年度前半までだが、できるだけ早い方がいい」と協力を求めた。

 県内4駅舎の整備に関しては、越前市が昨年12月、有識者や市民らでつくる委員会の提言を踏まえて南越駅舎のデザインコンセプトを提出。丹南の伝統産業を表現し、コウノトリが舞う豊かな自然に溶け込む「伝統・文化を未来につなぐシンボルとしての駅」を要望している。あわら、福井、敦賀市はそれぞれの検討委員会で議論を進めている。

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