福井県勝山市で昨年3月、赤トンボ研究の教え子だった女子大学院生を絞殺したとして、殺人の罪に問われた元福井大大学院特命准教授の無職前園泰徳被告(44)=同市=の裁判員裁判第2回公判が14日、福井地裁であった。4人の証人尋問が行われた。被害者の東邦大大学院生菅原みわさん=当時(25)=を2014年4月以降、担当していた同大の女性カウンセラーが「菅原さんが本心から死にたがっていたとは思わない」と述べ、殺害依頼はないとする検察側主張を裏付ける証言をした。

 同裁判で弁護側は嘱託殺人を主張している。カウンセラーは菅原さんに、見捨てられることへの不安があったと感じたという。自己否定などする精神的な障害の特徴がみられ「死にたいほどつらい」などと口にしたが、遺言めいたことを聞いたことはなく、本心からではなかったとした。

 菅原さんは14年9月に自殺未遂騒動を起こして以降、命を落としかねない危険な行動をするようになった。この騒動で愛着ある同被告から親身になってもらえ「(行動を起こす)メリットを感じたのではないか」と指摘した。

 また「被告を信頼し依存的だったのが、対等であろうと自立する動きもあった」とした。同被告については「非常に頭がいいが、自分が正しいと思うことしか正しいとしない性格。激情してくってかかられることもあった」とした。

 そのほか、菅原さんの両親に対する尋問もあり、2人はそれぞれ「(菅原さんが)自殺をほのめかすことはなかった」とした。父親は同被告に対し「生徒を大事にする人。絶対的信頼があった」とした。

 この日、尋問が予定されていた同被告の元妻の代わりに、同被告の母親が出廷し「社会復帰後はしっかり監督したい」と訴えた。

 次回は15日午後1時20分から証人尋問が行われる。

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