短く太く改良し可食部分を増やした「ふくいサラダニンジン」。オレンジ色と黄色が鮮やか(福井市園芸センター提供)

 福井市園芸センターは本年度から、鮮やかな色が特徴の「ふくいサラダニンジン」(仮称)の特産化と本格生産に乗り出す。1回の種まきで黄色とオレンジ色の2種類が採れるユニークな品種。2色を同じ比率で収穫できる技術を確立し、身を太らせ可食部分を増やす改良にも成功した。正式名称とロゴマークを今秋に決め、消費者にPRしていく。

 同センターでは、新種のサラダ用の野菜を開発し特産化につなげようと、1997年から研究に着手。東洋と西洋のニンジンを交配させ2002年に開発に成功した。

 ニンジン独特のにおいが少ないため子どもも生で食べやすい。特に黄色の品種は眼病予防の効果があるとされるルテインを、一般の品種の約4倍含んでいる。

 同センターは、特徴である鮮やかな2色セットで売りだそうと考えたが、黄色の方が多く採れ余ってしまうのが難点だった。また身が細長いため可食部分が少ないこともあり、一部の農家による試験的な栽培と、少量の直売所への出荷にとどまっていた。

 研究を重ねようやく昨秋、2色を同じ比率で収穫できる技術を開発。細長かった身も、一般的なニンジンと同じような太くて短い形になった。

 本格生産に向けた体制が整い、市は正式名称とロゴマークを考えてもらおうと、仁愛女子短大に協力を依頼した。昨年、学生が同センターの畑で収穫体験に取り組みイメージをつかんだ。

 ロゴマークは11月末に決定する予定。栽培してくれる生産者を募り、今冬の出荷を目指す。

 担当者は「ニンジンは安定して売れる野菜だが、大産地である北海道産が強く、なかなか新興産地は入り込めない。色味の鮮やかさや生食での食べやすさなどで差別化を図って市場に食い込み、農家の収入増につなげていきたい」としている。

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