12日開会した定例福井県議会の提案理由説明で、西川一誠知事は2022年度末の北陸新幹線敦賀開業に向け、着工の前提となる福井県内区間の用地取得率が4割になったと述べた。6月時点から倍増しており「あわら市などの農村部においては集落単位の契約を進め、敦賀市では用地測量を終えた地区から先行して取得している」とした。

 用地取得後の工程に関しては、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は高架橋建設に約3年、軌道・電気工事、試運転に約3年掛かるとのイメージを与党検討委員会に示している。22年度末の敦賀開業から逆算すると用地取得に残された期間は半年ほどになる。取得率は6月15日時点の22%からは約2倍となったが、本年度内完了の目標の半分にまだ届いていない。知事は「年内に9割取得できるよう、鉄道・運輸機構や沿線市町と全力を挙げる」と強調した。

 工事の進捗状況は「九頭竜川橋りょうと北側の森田地区の高架橋工事に加え、7月からは南側の高柳高架橋の工事を開始した」などと説明。県内区間の工事着手率は、敦賀駅車両基地へのアプローチ線を含む総延長(76・1キロ)に対し5割を超えたとした。

 関西電力高浜原発の過酷事故を想定し、30キロ圏内の福井県住民が県外避難を初めて検証した先月末の原子力防災訓練に関しては、「広域避難計画に基づき、複数の府県・市町が連携しながら、全国的に最も広域的かつ多数の参加者による実践的な避難を実行できたことは意義があった」と強調した。

 一方で「ヘリなど天候の影響を受けやすい移動手段の運用方法の改善、避難先での受け入れ態勢の整備、スクリーニング・除染の習熟度の向上など、改善・充実が必要な点を確認している」と述べ、今後も訓練を積み重ねる考えを示した。

 北朝鮮が日本海の排他的経済水域に弾道ミサイルを相次ぎ発射し、核実験を強行するなど日本海周辺を取り巻く情勢が深刻化する中、「原発が多く立地する嶺南地域への自衛隊配備を急ぐよう国に強く働き掛ける」とした。

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