福井県勝山市で昨年3月、教え子の女子大学院生を絞殺したとして、殺人の罪に問われた元福井大大学院特命准教授の無職前園泰徳被告(44)の裁判員裁判が12日から福井地裁で始まる。前園被告は昨年の勾留理由開示の法廷で、殺害した行為自体は認めた上で「(院生に)殺してと頼まれた」と述べており、殺害の嘱託の有無が最大の争点になるとみられる。

 起訴内容によると、前園被告は昨年3月12日、勝山市内に止めた車内で、殺意を持って東邦大大学院生菅原みわさん=当時(25)、同市本町1丁目=の首を腕で絞め窒息死させたとされる。同3月14日に逮捕され、同4月3日に起訴された。

 これまで裁判所が検察、弁護人と協議し、争点や証拠を決める公判前整理手続きは15回行われた。同地裁などによると、菅原さんの真意に基づく殺害の嘱託があったかどうかが主な争点となる。

 昨年3月に福井簡裁で開かれた勾留理由開示の法廷で、前園被告は「(院生から)『殺してください、もう無理です』と頼まれた」と述べた一方、嘱託を受け入れた経緯は触れていなかった。事件の背景に男女間のもつれがあったともみられており、犯行に至った経緯など、どこまで明らかになるか注目が集まる。

 菅原さんの両親は、遺族が求刑意見や被害感情を陳述できる「被害者参加制度」に基づき公判に参加する予定。

 初公判は午前9時半に開廷する。判決は9月29日に言い渡される。

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