グローバルでローカルなインターネット時代

説明会などをひらいて告知すると、想像以上にたくさんの店主の方から「うちの店の情報も直したい」「もっといいメニュー写真を表示したい」といった相談や問い合わせをもらい、喜んでもらうことができました。お店を経営する立場からすると、ちょっとした間違いや写真の不都合も、すごく気になっていたようです。そりゃそうでしょう。自分のお店の情報が、世界中の誰からでも検索できるインターネット上に大々的に表示されるわけです。気にならないわけがない。だけど、それをどこの誰に相談していいのかも分からない。なかには、「なんでウチの店の情報が勝手にネットに載せられているんだ!どうやったら消えるんだ!」と怒っていた方も。インターネットの検索サービスは便利なものだと思って、みんなあたりまえのように使ってきたけれど、その仕組や制度・文化などをちゃんと理解できないままに、ユーザーや関係者を置き去りにしたままどんどん大きく膨らんでしまっていたんだと感じました。

これからもきっと、インターネットの世界は拡大・膨張し続けていきます。だけど、そこには世界中のニュースや最先端の技術情報だけでなく、いつも暮らしているまちの身近で素朴な情報もどんどん集まり、書き換えられていきます。久しぶりに田舎の故郷に帰ったら、今はこんなところの細かい情報までネットに載っているのか!と驚いた方もたくさんいるでしょう。インターネットの世界は、今、すごくグローバルであり、そしてとってもローカルです。テレビや新聞は、都会や世界のニュースは教えてくれても、地元のお店の日替わりメニューや、隣のお宅の家族旅行の様子までは伝えてくれませんでした。それが、距離や規模に関係なく、地球の裏側からご近所のことまで同じように調べることができるようになっているのです。

もしかしたら、これからのインターネットは、遠い世界を身近に感じさせてくれること以上に、身近な日常を大げさな世界に仕立てあげていくのかもしれません。そんな、グローバルよりローカルなインターネット時代を、僕たちはどう生きていくのか? これは、技術的な問題ではなく、文化的なテーマです。世界と地域の距離感が大きく変わっていくなかで、僕たちは誰に何を伝え、受けとり、何を信じていけばよいのか? 学校で、家庭で、そして地域社会の中で、もっともっと話し合っていかなければいけませんね。

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【ゆるパブコラム】福井の若者や学生、公務員、起業家、経営者、研究者などがゆるくつながり活動する一般社団法人ゆるパブリック(略称:ゆるパブ、2015年福井に設立)が、さまざまな視点から福井のまちの「パブリック」に迫ります。ゆるパブメンバーを中心に執筆中。

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