工事が進む北陸新幹線。福井県福井市の九頭竜川橋では橋桁の整備が着々と進むが‥

 7月2日に開かれた福井県議会の総務教育常任委員会で福井県は、2023年春開業予定の北陸新幹線金沢―敦賀間の建設が今後ピークを迎えるに当たり、福井県内の工事現場で生コンクリートの供給が逼迫(ひっぱく)する恐れがあることを明らかにした。県と建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構で6月に対策会議を設けたことも報告し、「生コンの増産や運搬用のミキサー車確保など、どういう対策が考えられるのか検討を進めている」と述べた。

 野田富久副委員長(民主・みらい)らが、建設資材が不足する恐れがないかをただした。これに対し福井県の担当者は「現状は問題ないが、19年度に掛けて最盛期を迎える中で生コンが逼迫する懸念がある。機構とともに、県内の製造プラントや業界組合に安定供給を要請している」とした。さらに「機構と6月15日に対策会議を実施し、現状と見通しなどについて今後も情報共有することにした」と説明した。

 福井県によると、生コンは製造してから固まらないようミキサー車で現場に運搬し、製造後90分以内に使うことが日本工業規格(JIS)に定められている。機構は、先の対策会議での取り決めを踏まえ、今後のピーク時に90分以内で運べる区域内の製造プラントの供給量や、ミキサー車が不足する恐れがないかなど、工区ごとの課題を精査している。

 課題が明らかになり次第、新幹線用生コンを造っていないプラントに発注したり、高架橋などを建設する共同企業体(JV)がミキサー車を県外から借り受けたりするなどの具体策を講じることにしている。

 田中敏幸委員(県会自民党)は、金沢―敦賀間の事業費増加の見通しをただした。豊北欽一総合政策部長は「機構には建設コストの縮減に努めてもらう」と強調。その上で「どうしても増えるようなら、上振れ分と敦賀以西の分と全体で解決してほしいと国土交通省に申し上げている。敦賀以西に充てる財政投融資も上振れ分に使うことができるのではないか」と述べ、敦賀以西の建設財源を早急に議論し、上振れ分を含める形で確保すべきだとの考えを示した。

 国交省は、7月中をめどに金沢-敦賀間の事業費増加分を公表する方針。

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