爆発し薬品とみられるオレンジ色の煙が広がる工場=7月2日、福井県若狭町(提供写真)

 「ドォーンという爆発音の後、オレンジ色の“煙”が広がった。爆弾が落とされたのかと思った」。福井県若狭町の山あいにある工場群の一画で起きた爆発事故。現場周辺には息ができないほどの異臭が広がり、救急車や消防車、パトカーが次々と往来して騒然となった。

 近くの山で作業していた男性(86)によると午後1時40分すぎ、「いきなりドォーンという爆発音が響いた」。工場の方を見ると、白い屋根が粉々になって数十メートル高く舞い上がり、その直後にオレンジ色の煙のようなものが辺りに広がっていったという。

 爆発現場の北側にある別の会社の工場の従業員にも「大砲が鳴ったような音」「雷が落ちたような爆音」が響き、オレンジ色の飛散物が漂ってきたため、工場の外に避難した。体に浴びた女性のズボンにはオレンジ色の飛まつが張り付き「腕の表面がピリピリする」と心配そうに話し、「異臭がひどくて気持ち悪い」と漏らす人もいた。

 爆発した工場の敷地内や周辺の道路には屋根の部材が飛び散り、駆けつけた住民らがマスクをしたりタオルで口を覆ったりしながら、往来する救急車などを心配そうに見守った。付近の集落には消防団の車が回り「飛散物には手を触れないように」「気分が悪くなったらすぐに一報を」と住民に注意を呼びかけた。

  ×  ×  ×

 7月2日午後1時45分ごろ、若狭町の若狭テクノバレー内にあるプロテインケミカル(本社東京都)の福井工場で、鉄骨平屋の化学工場が爆発したと119番通報があった。化学製品の製造中に、何らかの理由で薬品を混ぜていた容器が爆発したらしい。この爆発により同社社員の男性1人が死亡、男性1人が重傷。近くの別会社の従業員や住民ら計10人が、目やのどの痛みを訴えるなどして救急搬送された。

 
関連記事