発砲事件があった組事務所周辺を警戒する警察官=26日、福井県敦賀市本町1丁目

 山口組分裂以降、福井県内では今年2月、神戸山口組系正木組の事務所(敦賀市)などに銃弾が撃ち込まれ、7月までに、山口組系組織の5人が銃刀法違反(発射、加重所持)容疑で逮捕されることとなった。表だった衝突は他に確認されていないが、福井県警は今も、現場となった事務所や福井市内の暴力団の関係先で警戒を続けている。

 敦賀市での事件は分裂以降、全国初の拳銃を使った事務所襲撃だった。県警は、山口組系中西組幹部で傘下組織組長の男ら暴力団員5人を逮捕。組織的犯行かどうかを調べるため、山口組総本部(神戸市灘区)を県警として初めて家宅捜索した。

 事件を受け、抗争に対する市民の反発もあらわになった。敦賀市内の16団体でつくる「暴力追放敦賀市民会議」が7月、同市中心部の商店街で街頭行進し、暴力反対を訴えた。

 県警によると福井県内の指定暴力団の組織数は、神戸山口組系組織が直系組織である2次団体1組織、山口組系はいずれも3次団体で4組織。構成員と準構成員は、県外組織に所属するケースも含め計約300人とみられ、山口組系約240人、神戸山口組系約60人。分裂以降、情勢にほぼ変化はないという。

 今月、着任した猪原誠司新県警本部長は前警察庁暴力団対策課長。抗争について会見で「県民に不安を与えるような事件の防止を最重点に置く」とし「万一発生した場合にはトカゲの尻尾切りに終わらせない。首謀者まで含めて徹底的に摘発する」と強い意志を示した。捜査のみならず行政手法などあらゆる施策で「組織自体の弱体化を目指す」としている。

関連記事
あわせて読みたい