講演で茶道の奥深さを伝える中島誠之助さん=6月30日、福井県福井市文化会館

 福井県内茶道13流派が一堂に会す煎抹各流大茶会の70回目を記念した文化講演会が6月30日、福井市文化会館で開かれた。古美術鑑定家の中島誠之助さんが「目利きの人生談義~茶の道から見た日本文化~」と題し講演。約800人が茶道など日本文化の魅力と奥深さに触れた。

 中島さんは、美術品を鑑定するテレビ番組に1994年から出演している。収録前に鑑定品を見ないことを明かし「(鑑定依頼人の)手紙は読む。読めば奥を知ることができ、品物がいいかどうか全部分かる」と話した。

 出演する番組の若手スタッフが茶道具を知らなかったことに「日本文化が途絶える危機感を持った。若者が茶道を知らないのは家庭の責任。ペットボトルのお茶ではなく、しっかりした作法を教えて」と訴えた。

 歯切れのよい口調でユーモアを交えながら、茶道に関するエピソードを次々と披露。楽焼の創始者・長次郎のかけらをもとに作った茶わんでも10億円の値がつくだろうとし「言い伝えを含めて理解しないといけない。目に見えない値打ちをくみ取る人が育たないと、日本の美術は残っていかない」と強調した。

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