もんじゅから30キロ圏の自治体の代表者と意見交換する原子力規制委員会の更田豊志委員長(左)=6月30日、福井県敦賀市の敦賀原子力防災センター

 日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉を巡り、同原発から30キロ圏にある福井、滋賀、岐阜各県の自治体の首長らと原子力規制委員会の更田豊志委員長が6月30日、敦賀市の敦賀原子力防災センターで意見交換した。更田氏は、廃炉に伴う低レベル放射性廃棄物のうち比較的汚染度が低いものについて「それぞれのところで処分してしまわないと、という性格を持っている」と述べ、敷地内での処分が技術的に有利な選択肢との認識を示した。

 他原発を含め廃棄物の処分地選定が進まない中、議論の広がりへ向け一石を投じた形だが、福井県の西川一誠知事は県外搬出を求めており、更田氏の認識に対し県内での理解が進むかどうかは不透明だ。

 松崎晃治小浜市長が、廃棄物処理に国が一体となって取り組むよう求めたのに対して答えた。

 更田氏は会合後、記者団に「コストや安全性の観点から、敷地内は悪い選択ではない」と主張。「各自治体の判断は判断として尊重されるべきだ」としつつ、「そこで膠着(こうちゃく)状態に陥ってしまわないよう願っている」と述べた。

 意見交換会はもんじゅの燃料取り出しが7月下旬に始まるのを前に、現場の状況を把握し地元の意見を聞く目的で実施。同様の会合は九州電力玄海原発を巡って2月に実施して以来2度目となる。自治体側は山口治太郎美浜町長、和泉明敦賀市議会議長ら20人が出席。機構からも田口康副理事長らが参加した。

 更田氏は意見交換に先立ち、もんじゅの燃料の取り出しに使われる設備や中央制御室などを視察した。もんじゅ視察は昨年9月の委員長就任以来初めて。

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