男子50キロ競歩 カナダのダンフィー(右)と競り合う荒井広宙=リオデジャネイロ(共同)

 一時は失格に至る原因となった49キロ付近での接触は、荒井広宙(福井工大出身)が積極的に仕掛けた結果だった。

 男子50キロ競歩。レースは序盤から荒井が落ちついた試合運びで上位につけていた。10キロ地点では2位集団の中で粘り、混戦となった35キロすぎには首位と14秒差の5位。40キロでは同26秒差の3位に浮上した。

 4番手だったエバン・ダンフィー(カナダ)に猛追され、49キロ付近で抜かれたが「何も仕掛けずに終わるのはもったいない」と体が動いてラストスパート。「ゴールラインを超えるまで油断できず怖かった」というものの、14秒の差をつけてゴール。力を出し切り、そのまま倒れ込んだ。

 「前に出すぎず自分のレースを刻み、かつ余裕を持っていた」の勝因だ。途中から日差しが強くなったが、しっかり水分を補給。スタート直後に世界記録保持者ヨアン・ディニ(フランス)が独走しても、無理して追いかけず自分のペースを守り続けた。

 昨年の世界選手権で4位になって以降「質の高い練習を継続して、けがなく順調にやってこれた」ことが底力を生み出した。

 東京五輪への期待が膨らむが「とりあえず一年一年大切にして、その結果としてオリンピックにつなげていきたい」。競技と同じようにこれからも一歩ずつ力をつけていくつもりだ。

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