【越山若水】サッカーのW杯ロシア大会。まずは日本の決勝トーナメント進出に胸をなで下ろしている。監督交代という開幕直前のドタバタを思えば、目標達成はお見事である▼16強入りの壁は厚い。前回の覇者ドイツは1次リーグでまさかの敗退。日本以外のアジア勢も全て姿を消した。アルゼンチンなど強豪も崖っぷちに立たされた▼だから本来なら快哉(かいさい)を叫びたいところ。しかしきのうの寝覚めは悪かった。ポーランド戦は引き分け以上で自力で1次突破ができたのに、0―1で敗れてしまった▼救われたのは今大会から採用された「フェアプレーポイント」。勝ち点も得失点差も同じ場合、警告などを点数化し順位を決める方法である。反則が少なかった日本はかろうじてセネガルを上回った▼それ以上に後味が悪いのは、終盤の負けている場面でパスを回し、明らかな時間稼ぎをしたこと。執念と言えば聞こえはいいが、自力でなく他力で勝ち残る戦術を選択した▼1、2戦で見せた積極性は影を潜め、案の定、スタンドからは大ブーイング。海外メディアも「世紀の茶番」「フェアプレーと言えない」と手厳しい▼世界中で物議を醸す日本のベスト16進出。ファンとしても心の整理がつかず気が重い。このもやもやを解消するには次のベルギー戦。フェアな戦いぶりで「初の8強」をもぎ取ること。それが一番の良薬である。

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