古里をテーマにCDを作った大門哲爾さん(中央)と、にしうりあっこさん(左)、三結亭翔剛さん=福井県大野市明倫町

 福井県大野市内の男女3人が、古里をテーマにしたオリジナルCDアルバム「おばあちゃんのせなか」をリリースした。田舎に住む中で感じる独特の空気感を素直な言葉で歌った楽曲を収録。昔話を落語にした語りなども含め全9曲を盛り込んだ。3人は「観光客には『聴く土産』として、離れた大野人には古里を思い出すきっかけとして聴いてもらえれば」と話している。

 リリースしたのは「唄うお坊さん」として活動する善導寺副住職の大門哲爾さん(38)と、シンガー・ソングライターにしうりあっこさん(32)、元力士でアマチュア落語家の三結亭翔剛さん(39)。かつてミュージシャンを目指した大門さんが2人に呼び掛けた。

 1曲目は大門さんが6年前に作詞作曲した「おおのじかん」を選んだ。夜は早めに眠る町、名水の湧く町、時間がゆっくり進む町…。大野の要素を歌詞に取り入れた曲は次第に住民から注目が集まり、「もっと知ってほしい」とアルバム制作のきっかけになった。

 タイトルに使った「おばあちゃんのせなか」は、言葉はなくとも祖母の背中から田舎の良さを感じ取る孫を主人公に歌った大門さんのオリジナル曲。「先人から何を受け取り、何を次の世代に渡していくか」。そんな思いを抱きながらアルバムを作成した。

 「雑に言えば大野は何もない。でもそこが好き」と話すのは、にしうりさん。4カ月ほどかけてアルバム用の新曲「こぶしのはなへ」を作った。緩やかな曲調で自然あふれる雰囲気を表現。次第にテンポを上げ、市民が少しずつ元気に動きだす様子を歌い上げている。三結亭さんは、富田地区に伝わる昔話「おならうりじいさん」を面白おかしく落語で語った。

 3人は「一言では言い表せない大野の良さをそれぞれの歌に詰め込んだ。大野はどんな場所か、想像を膨らませながら聴いてほしい」と話している。

 CDは県内の勝木書店や市内の一部飲食店のほか、アマゾンでも購入できる。

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