福井県大野市長選で初当選を果たし万歳する石山志保氏=6月17日午後10時5分ごろ、大野市月美町の選挙事務所

 任期満了に伴う福井県の大野市長選は6月17日投票が行われ、即日開票の結果、元市職員の石山志保氏(43)=菖蒲池=が1万316票を獲得、前市議の高田育昌(やすまさ)氏(57)=泉町=を3277票差で振り切り、初当選を果たした。12年ぶりの新市長誕生で、女性の首長は北陸3県で初めて。

 ⇒大野市長選の開票結果

 投票は午前7時から市内27カ所で行われた。市長選としては8年ぶり、新人同士は12年ぶりの選挙戦となったが有権者の出足は鈍く、投票率は61・40%。現市長の岡田高大氏が初当選した2006年の選挙と比べて約12ポイント下回った。過去最低は1982年選挙の49・28%。

 午後10時ごろ、石山氏が同市月美町の選挙事務所に姿を見せると、大きな拍手と歓声に包まれた。石山氏は満面の笑みを浮かべ「政策を精いっぱい前に進めていくことが私の役割。性別に関係なく私らしくやることで(市民から)女性目線で求められていることも果たせると思う」と話した。

 石山氏は現市長の事実上の後継者として立候補し、選挙戦では人口減少対策に関連し「『夢を実現する大野』を取り戻す」と主張してきた。地域経済の活性化や基盤整備など五つの公約を掲げ、小中学校再編計画などの見直しを図りつつ現市政を継承、前進させると訴えた。

 財政面では「女性の目線で厳しくチェックし、税金を無駄遣いしない」と強調。自民や公明、全地区区長会、市職員組合など多くの団体から推薦を得たほか、演説会を重ねて考えを浸透させ票に結び付けた。

 一方、高田氏は学校再編計画の白紙化や「身の丈に合った」財政運営、市政の転換を強く主張するとともに、経済の活性化へ市全体での「稼ぐ」仕組みづくりを訴えた。期日前投票も見据え、早めの総決起大会で支持の拡大を図ったが浮動票を取り込み切れなかった。

 【経歴】石山志保(いしやま・しほ) 東京大工学部を卒業後、環境省に入省し、国立公園の自然環境保全などに従事。結婚を機に夫の古里である大野市に住居を移し、市では総合政策課など主に企画部門を経て、17年4月から文化財保護室次長を務めた。

 

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